鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

首を切られてのたうち回る蛇(その5)

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私は、既に金融市場にかつての神通力はなくなったと考えています。

その象徴が首を切られてのたうち回る蛇なのです。

 

今はまだのたうち回っていますが、やがては息を引き取ることになります。

つまり、お金の世が終焉を迎えつつある。

今のたうち回る蛇にまとわりつき踊りまくっている目の覚めていない人々を道連れにして、です。

ただここで気を付けなければならないのは、道連れになる目の覚めていない人々とは、実際に株などの金融商品阿波踊りしている人々だけではなく、その人たちと同じ方向性で拝金的な価値観をもつそれ以外の人々も含んでいるということです。

お金の世が終焉を迎えるというのは、そういうことなのです。

 

そして現実社会の現象としては、市場稀を見ない規模でバブルは弾け、世界の経済、社会は混乱を極めることになるでしょう(それがいつかということはまだはっきりしませんが、遠い未来でないことだけは確かかと思います)。

 

もし私が懸念するような混乱が起こったら、私達はどうしたら良いのでしょうか。

 

それは、何はともあれ前を向くことかと思います。

混乱の中で理性を失いがちになるかもしれませんが、その先まだまだ世界は続きますので、一刻も早く前を向くことです。

 

そのために今するべきことはなんでしょうか。

 

それは、何が起こっても一刻も早く正常心に立ち返ることが出来るよう、混乱の衝撃に備えて念のため心のシートベルトを締めておくことです

 

そして、混乱の先には生き残った人々によるその人なりの新しい世の中を造る仕事が待っています。

それが、今この時に生まれ生きている私たちの使命なのです。

それを心に留め、前を向くのです。

 

私自身も心のシートベルトを引き締めつつ、次回のブログ以降新しい社会に向けてどう感じどう考えどう進むかについて、折に触れて考えていきたいと思っています。

 

狂乱を迎える金融市場〜首を切られてのたうち回る蛇(その4)

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トランプ政権による中国締め付けの影響もあり、秋ごろからまた市場に異変が起こります。

あたかも大統領選挙で時の政権であるトランプ氏を追い落とすかのように株価が下落します。

と、11月の大統領選挙でバイデンが勝利すると、また金融市場が沸き立ち、ダウやナスダックが高値を更新します。

と、年が明け2月くらいから米国で大規模金融緩和の副作用である金利の上昇が起こります。

それを受けて株式市場が乱高下します。

ナスダックは下落し、一方ダウは高値を更新します。

と、また米国での追加給付金支給の決定を受けて、株式市場が持ち直します。

ところが金利は高止まりし、予断を許さない。

ダウは史上最高水準にあるにも関わらず、何か嵐を予感させる強風が吹き始めたような気配があります。

またそんな中でビットコインが狂乱状態で値を飛ばし、暴落し、また値を飛ばすを繰り返し、とんでもない高値となっています。

 

以上、非常に雑駁な内容ですが、金融市場の動きを書いてみました。

 

一つ一つの動きはそれぞれその背景があると思いますが、ここで見てみたいのはその細分化した分析ではなく、その外観、姿、です。

 

蛇が方向性なくのたうち回っていませんか。

しかも方向性がなく。

 

確かに日本の報道などでは、今日もニューヨークダウは史上最高値を更新、それにつられ日経平均も3万円突破、等と威勢のいい内容を報じています。

 

しかし、足元の景気はコロナの影響で心もとなく、この一年間強の間ただただ金をまき続け(個人的には大変助かりありがたいことでしたが)、需要の頼る先はその統計が怪しい中国の自称経済持ち直し、ではいかにも危うい匂いがします。

 

このような中、各国の政府や中央銀行の存在感にこれまでのような精彩な感じがなく、また大手金融機関も自ら市場をコントロールしようという気概もなく弱弱しげで、大手ファンドも右往左往しているように見えます。

その上バイデンのリーダーシップも感じられませんし、EUはイギリスが抜けてバラバラ、習近平もいるんだかいないんだかわからない、と言ったような状況です。

つまり司令塔がない感じなのです。

 

例えばリーマンショックの時には、まだ各国の連携が取れていたように思いますが、今は各国がひたすらお金を出し続けているだけという感じです。

 

また一般の報道では出ないのでわからない方も多いかもしれませんが、出てくる情報を詳細に見てみると、トランプ氏の隠然たる影響力というものも見え隠れしています。 

つまり、トランプ氏のにらみもあり、金融市場で金縛りがしばしば起こるようになってしまっているとでも言いましょうか。

 

私には今の金融市場は、まさに首を切られてのたうち回る蛇状態に見えるのです。

 

では、このような状態になった蛇はどうなるのでしょうか。

 

続く

バブルは壮絶にはじける!〜首を切られてのたうち回る蛇(その3)

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コロナの影響もあり実体経済は相変わらずよくありません。

また、そもそもここ10年以上かつてない規模で格差が広がっていることもあり、いわゆる中間層が薄くなり、ますます人口に占める割合が高くなっている貧困層の生活は一向に良くなりません。

一方、市場への資金供給はリーマンショック以降史上未曾有の水準に達しており、また世界全体における債務の金額も市場最大の水準にあるとの統計が出ています。

そんな中、日本でこそそこそこの水準ですが、それ以外の主要な国の株価はここ10年宇井曲折はあるものの値を飛ばしてきています。

また、株以外の資産、例えば不動産などでも高騰している地域が中国を筆頭に数多く出ています。

更に資金の供給はコロナ以降ブーストがかかっている。

 

まあ、間違いなくバブルでしょう。

それも史上類を見ない規模の。

しかも現在は世界が経済で結びついているグローバル社会です。

金融市場に異変が起これば、その影響はあっという間に世界中に広がることになるでしょう。

 

私たちは、大変な時代に遭遇してしまうかもしれません。

というより、大きな時代の変わり目に遭遇するということかもしれません。

ですが、もしそんな時代に生まれてきたとすれば、私達一人一人は何かの使命をもって生まれてきたのかもしれません。

もしそうであるなら、これから何が起きてもお互い助け合い、前を向いて歩いていこうではありませんか。 

 

話をもとに戻します。

 

ではこれからどうなるのでしょうか。

その前に去年の秋以降を振り返ってみます。

 

続く

密かに膨満するバブル〜首を切られてのたうち回る蛇(その2)

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現代の蛇は金融市場です。

 

蛇のノタウツさまを振り返ってみたいと思います。

 

サブプライム問題に端を発した2008年のいわゆるリーマンショック以降、各国の中央銀行は金融市場の崩落危機回避や企業への資金供給のため大規模な金融緩和をします。

その結果、金融市場に莫大な資金が集まり金融市場は立ち直り、更に株式市場の指数や債券の価格はリーマンショック以前を上回る水準に到達した国も出てきました。

また、中国を始めとしたアジアの新興国アメリカなどでは表面上(格差が大きくなりましたのでこう書きました。ただ、アメリカではトランプ以降比較的貧しい層の雇用が実際に改善したようですが)好景気に沸くところも出てきました。

そう、金融資産やビットコイン等の新しく出てきた仮想通貨等が、金余りを背景に時に暴騰する銘柄も出てくる中で、一部の資産家と主に金を目当てとしてそれに群がる人々が富み、それ以外の人たちは蚊帳の外という形での好景気です。

 

しかし、新型コロナの出現によりこの状況は一変したかに見えました。

昨年2~3月にかけて、各国でコロナの蔓延を背景とした諸々の活動の萎縮が急速に巻き起こる中で、深刻な経済停滞の状況が起こってきました。

ちょうどその時リーマンショック以降の各国の中央銀行が金融緩和の出口を模索し始めていたことも相まって、経済指標の歴史的なマイナス予測を背景に市場の急激な下落が起きました。

 

さあ大変です。

 

その結果、各国の政府や中央銀行は金融緩和にプラスして給付金を配布するなどして、リーマンショック以降をはるかに上回る資金を市場や国民に供給します

それにより去年の春以降金融の市場は持ち直します。

経済の指標も去年の4~7月期から前期(この期に各指標が歴史的に下落しました)比で持ち直します。

ただ前年比では持ち直しているとは言えない水準が多かったようです。

そして景気はこの低調な傾向が続きます。

 

まあなんとも慌ただしい限りです。

このような時は、努めて冷静な(心の)目というものが必要になるかもしれません。

物事の展開が荒っぽく、時代の移り変わる狭間を感じさせていますので。

 

ともかく筆を進めます。

 

この時行われた資金の供給は金融対処の大規模な輸血であり、このような野放図な資金供給をいつまでも続けるわけにはいきません。

資金つまりお金を供給するということは、その反面相対的にお金の価値が下がるということを意味しますので、悪性のインフレが巻き起こる危険性を秘めています。

これは金融市場では金利の上昇(債券価格の下落)という形で反映されることになろうかと思います。

金利が上昇すれば、株式市場にはマイナスの圧力がかかります。

現在の実物の経済はコロナの影響もあり停滞している中で、資金の供給や金融価格の上昇を背景とした消費や需要に依存している状況と言えますので、金利の上昇はどうしても避けなければなりません。

もし現在の金融市場に野放図な資金供給を背景としたバブルが発生しているとしたら、そのバブルは弾けその結果金融機関に深刻な危機が発生して経済における血液たる資金の循環が滞り、深刻な不況が到来することになるでしょう。

 

それでは今バブルは発生しているのでしょうか。

 

私は既に巨大なバブルが発生していると考えています。

 

続く

金に狂う人〜首を切られてのたうち回る蛇(その1)

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ここでいう蛇とは、前回のブログで書きましたが、人を欲望の世界に誘うもの、つまり現代の欲望の象徴のようなものです。

 

それは何でしょうか?

 

答えは簡単ですかね。

それは「お金」です。

この「お金」の中には、「俺はいい車の乗りたい」「豪邸に住みたい」「富と権力をもって好き放題したい」等々、その範囲は広いです。

なお、一応言っておきますが、ここではあくまで一般論を言っていますので、個人的には欲望の対象がお金でない人が沢山いることは承知しています。

ただその場合も、その人の欲望を満たすには存外お金がかかったりするものがあるでしょうから、純粋な意味で直接間接を問わず欲望の対象がお金に関係していない人は、霞を食べて生きている仙人以外にはあまりいないかもしれません(そもそも仙人は欲望がないかもしれませんが)。

 

ではお金の内容をさらに絞って、現代社会の中でお金を象徴するものは何でしょうか。

 

人により意見は分かれるかと思いますが、株式等の金融の市場はその象徴の一つと言えるのではないでしょうか。

例えばサブプライム問題やリーマンショックの時にも、金融の市場における強欲が話題になりました。

 

金融の市場は現代の蛇であり、金儲けの意図のもとそこにあつまる人たちこそが、蛇にそそのかされた現在のイブであると言うことが出来るのではないでしょうか。

 

その金融市場が今揺れています。

 

続く

旧約聖書から〜首を切られてのたうち回る蛇

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旧約聖書の中のエデンの園の話に蛇が出てきます。

イブに禁断の果実をかじることをそそのかすわけですが、その結果アダムとイブは神の怒りの触れエデンの園を追われることとなります。

 

詳しい説明は省きますが、この話から「禁断の果実」とは、不法・不道徳・有害な快楽を表す言葉として使われるようになります。

そしてこのエデンの園の蛇はこれらの有害な事柄をそそのかす悪魔と言われているようです(ちなみに、日本では蛇は神様として捉えられていることが多いようです)。

 

悪魔には人の欲望が深く関わると考えられていたようです。

 

ちょっと、とてもつまらない超超短編の物語を書いてみます。

 

‐ とてもつまらない物語 ‐

「五感を働かせる」のブログで書きましたが、これまではこの欲望に忠実な人が生きやすかった社会でありました。

ですが、これからはこの欲望が仇になるかもしれません。

なぜなら、欲望のない無垢な人の方が、正確な情報が得やすくなると考えられるからです。

まさに、人々が神の加護を受けることのできるエデンの園に戻ってきたのです。

 

それではイブをそそのかした蛇はどうなったのでしょうか。

 

蛇は相変わらず人々に欲という誘惑の罠をかけようとしています。

そして今でも、進歩なく欲にかられた人々は、目の前が曇ったまま蛇と一緒に

踊っています。

しかし、蛇に誘惑されない人々がいました。

無垢な人々です。

蛇は無垢の人たちにどう誘惑しようとしても、できないのです。

 

今時代の地下水脈が大きく変わり始め、無垢な人々に追い風が吹き始めました。

長年人々を翻弄してきた悪知恵のきく蛇ですが、どういった策略(らっぱによる攪乱活動)を巡らしても、その神通力が通用しなくなって来ていることに既に気がついています。

もはや蛇の頭は使えない、頭が無い状態となってしまっていることに。

蛇は首を切られてしまったのであります。

それでも蛇は人を騙し続けないと生きていけません。

何とかしようと、首を切られてしまった蛇はのたうち回っています。

それにつられて欲にかられた人々も、踊りながら走り始めました。

どこまで行っても到達しない、幻の終着点に向かって。

(完)

 

これはあくまで物語ですが、実は今、現実の社会でも首を切られてのたうち回っている蛇がいるようなのです。

 

続く

第六感を授かる人の条件〜五感を働かせる(その7)

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最初の方の話題に戻りますが、私達は5感だけに頼ることが出来なくなっています。

 

しかし、その4その5あたりで書きましたが、この世は因果関係だけで動いているようではないようです。

共時性という軸もあるようなのです。

 

そしてこの共時性は、人々の直感に通じるモノであります。

 

そうです、私達は本来私たちが自らの5感を通じて直接入手する情報にプラスして、お互いの統合的な関係(集合的無意識からの情報などという方もいますが)からもたらされる情報も入手しているようなのです。

これが第6感と呼ばれているモノかと思います

 

そして今回情報の技術革新、情報革命により5感を惑わすらっぱの存在が露になり、自衛のために私達は否応なく第6感を使うことを迫られてきているのだと思います。

 

社会的な情報革命が人間の情報革命を呼び起こしている、ということです。

 

第6感は無私、無心の時に授かりやすいと言います。

そうでないと自らの感情による判断を何らかの啓示として勘違いしてしまい、かえって混乱し時により破滅的な選択に至ってしまうこともあるということです。

 

18世紀の後半から始まった機械化という産業革命は、それまでの経済社会構造を変え、それに伴い社会に適合する人間の型もそれより以前とは変わったかのように見受けられます。

民主国家の優等生的なお題目とは裏腹に、どちらかというと俗物的で他者を顧みず欲の深い人間が蔓延りやすい社会構造になったのではないかと思われます。

 

それではこれからはどうなるか。

俗物的で欲の深い人間は、らっぱの放つ似非情報に5感が翻弄され、経済的精神的に疲弊してしまう可能性があります。

 

それに対して、これまで何かと生きづらかった他者に共感深く慎み深い人は、豊かな第6感からの情報を享受し、まるで神に祝福されたかのように「心」豊かに暮らせるようになってゆく何らかの道が見えてくることも考えられます。 

いや、恐らくそうなることが、人の情報革命の先の行くべき道かと思います。

 

しかし、欲深い人達は今の社会が存続するように、のたうち回るでしょう。

 

また、当然、社会も経済も政治もこの先、生みの苦しみのごとく大きな変動に直面することになるでしょう。

 

まずはこういったことをも頭に入れつつ、新しい社会の在り方のビジョンを模索してゆく必要があるかと思います。

 

私は、この新しい社会のビジョンには産業革命以前の人の在り方の中に参考になるものが数多くあるのではないかと考えています。

そういった意味において、独自の文化や習慣が残り、また和洋折衷も上手くこなしているこの日本には、まだまだ出来ることが数多くあるかと思います。

また日本人の持つ繊細さから、日常のちょっとした生活の知恵の中にも、これからの社会のビジョンに役立つものは数多くあるのではないかと、とも想像しています。

 

5感の話題はこの辺りまでとしますが、今後このブログの中で上で述べたような観点も踏まえつつ、私なりのこれからの社会のビジョンというものを考察していくことが出来たら良いのではないかと考えています。