鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

狂乱を迎える金融市場〜首を切られてのたうち回る蛇(その4)

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トランプ政権による中国締め付けの影響もあり、秋ごろからまた市場に異変が起こります。

あたかも大統領選挙で時の政権であるトランプ氏を追い落とすかのように株価が下落します。

と、11月の大統領選挙でバイデンが勝利すると、また金融市場が沸き立ち、ダウやナスダックが高値を更新します。

と、年が明け2月くらいから米国で大規模金融緩和の副作用である金利の上昇が起こります。

それを受けて株式市場が乱高下します。

ナスダックは下落し、一方ダウは高値を更新します。

と、また米国での追加給付金支給の決定を受けて、株式市場が持ち直します。

ところが金利は高止まりし、予断を許さない。

ダウは史上最高水準にあるにも関わらず、何か嵐を予感させる強風が吹き始めたような気配があります。

またそんな中でビットコインが狂乱状態で値を飛ばし、暴落し、また値を飛ばすを繰り返し、とんでもない高値となっています。

 

以上、非常に雑駁な内容ですが、金融市場の動きを書いてみました。

 

一つ一つの動きはそれぞれその背景があると思いますが、ここで見てみたいのはその細分化した分析ではなく、その外観、姿、です。

 

蛇が方向性なくのたうち回っていませんか。

しかも方向性がなく。

 

確かに日本の報道などでは、今日もニューヨークダウは史上最高値を更新、それにつられ日経平均も3万円突破、等と威勢のいい内容を報じています。

 

しかし、足元の景気はコロナの影響で心もとなく、この一年間強の間ただただ金をまき続け(個人的には大変助かりありがたいことでしたが)、需要の頼る先はその統計が怪しい中国の自称経済持ち直し、ではいかにも危うい匂いがします。

 

このような中、各国の政府や中央銀行の存在感にこれまでのような精彩な感じがなく、また大手金融機関も自ら市場をコントロールしようという気概もなく弱弱しげで、大手ファンドも右往左往しているように見えます。

その上バイデンのリーダーシップも感じられませんし、EUはイギリスが抜けてバラバラ、習近平もいるんだかいないんだかわからない、と言ったような状況です。

つまり司令塔がない感じなのです。

 

例えばリーマンショックの時には、まだ各国の連携が取れていたように思いますが、今は各国がひたすらお金を出し続けているだけという感じです。

 

また一般の報道では出ないのでわからない方も多いかもしれませんが、出てくる情報を詳細に見てみると、トランプ氏の隠然たる影響力というものも見え隠れしています。 

つまり、トランプ氏のにらみもあり、金融市場で金縛りがしばしば起こるようになってしまっているとでも言いましょうか。

 

私には今の金融市場は、まさに首を切られてのたうち回る蛇状態に見えるのです。

 

では、このような状態になった蛇はどうなるのでしょうか。

 

続く