鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

無罪確定・トランプ弾劾裁判を見て思う(その1)

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少し前の話題になりますが、先日、2月13日に米国連邦議会議事堂の襲撃事件を扇動したか否かを焦点として行われていたトランプ氏の2回目の大統領弾劾の評決が出ました。

結果は、無罪。

 

ちょうど1年前に、ウクライナ疑惑というものをめぐってトランプ(当時)大統領の弾劾裁判が行われていて、今回は2回目ということになるそうです。

ちなみに、これは史上初だそうです。

 

大統領の弾劾裁判というのは、素人的に(私この手の法律は素人ですので)わかりやすく言えば、要は「あなたは大統領に相応しくない行い(反逆罪や収賄罪等)を行っているので、大統領をやめてください」ということを争う裁判だそうです。

 

今回無実になったとは言え、2度も弾劾裁判が行われるというのは前代未聞のことであり、日本の報道を見ても知ってか知らずか大抵は「トランプ氏というのは本当に困った問題児だ。ただまだアメリカ庶民の一部に人気があるので(こんなことが明るみに出てきているので徐々に支持を失うでしょうが、という報道の分析なるものが付け足しでついてくることも多いですが)共和党の議員は自身の選挙のことも考え、本音は違ってもトランプ氏の弾劾に賛成できない。従って、無罪になった。」などという論調になっているようです。

 

これを日夜視聴している日本の標準的かつ世間常識にあふれた善良な一般の皆様の中には、やはり「天下の報道がそう言っているのだから間違いない。トランプなどという困った人間は早くいなくなった方が良い。こんな人間を支持しているアメリカの貧困白人層は本当にどうかしている。またこんな人間を支持している一部日本人の狂信者もどうかしている。でも一般常識と思慮のある普通の人間はこんなのに騙されるわけがない。こんなのはそのうち相手にされなくなるよ。」などと疑いもなく思っている人も多いようであります。

あたかも、テレビドラマで良く出てくる町の嫌われ者のような扱いです。

確かに天下のテレビ報道が一斉に同じようなニュアンスで伝えているのですから、いわゆる権威や偉い人(昔でいうお上)の言うことをそのまま受け取り、また、周りの空気を読みながら手堅く「世間とは普通こういうものさ」というものを追いながら生きてきている「常識人」の方々にとっては、上で述べたようなトランプ氏の評価は無条件に受け入れるべき一般常識と受け取られていると考えてよさそうです。

 

ですが、自称(あるいは他称も)一般的な常識人ではない私にとっては、テレビなどの報道を聞いていると、ちょっと気になる内容があるのです。

 

続く