鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

土地親和論 ‐ ついに心とモノのバランスをとるものとして( ⑤ 地の声を聴く )

地の声を聴く時の心がけのようなものにも触れてみましょう。

 

この点につきましては既に以前のブログで書いておりますので、ここでその一部を引用します。

「答えは簡単です。

対象となる土地や不動産に親和する、つまり利害感情を一切排除して感謝し愛でる、それだけです。

そのような心を持つことにより土地や不動産との一体感が起こり、それまで見えてなかったものが見えてくるはずです。」

 

これまでのブログをお読みいただければ、この文言が当たり前であることはお判りになろうかと思います。

いわば自然の気配を察しようとするわけですから、例えば高い値で売れれば良いなとか分厚い札束をイメージしながら地に問いかけるなど執着心満点で行うなどはもっての外の行為であるということです。

 

地に感謝し地に接することに喜びを感じるように勤めながら心静かに地を眺める、といった感じでしょうか。

何の執着を持たず無邪気に地を眺めるという基本以外はやり方に決まりはありませんので、

皆様のやりやすいやり方でよろしいかと思います。

もちろんこれといった儀式もありません。

反対に瞑想とかご自身の心がおさまる儀式があるのであれば、それをやればよろしいかと思います。

あくまで大切なのはその時の心です。

かたちではありません。

 

また心に浮かぶ直感のようなものは地を眺めたときに出てくるとは限りません。

その前後に何か心に引っかかるとか、あるいは何か気になる偶然が起こるとか、他の人の口からヒントが出てくるとか、色々なパターンがあるはずです。

また引っかかる出来事そのものが大きいか小さいかは問題ではなく、自らの心がその出来事をどのように印象深く感じたかが問題なのだということを覚えておいてください。

 

以上申し上げたような感じで「地」に接すれば、何かいい情報が心に浮かぶ直感や印象に残る夢とか何かの暗示が出るなど、何らかの情報がもたらされるかもしれません。

その時はその情報を単なる偶然や迷信と思わず、大切に見つめてください。

なお必ず情報があるとは限りませんので、情報がない時は情報がないということが情報だと解釈されればよろしいかと思います。

 

それから、「地」と向き合うのは何も不動産関係の問題がある時に限る必要はありません。

むしろ日常「地」と接しているのですから、例えば買い物の帰り道端の花が美しいと思った時その周辺の土地や花々に心を通わせたり感謝したりする心の習慣をつけることも大切かと思います。

そうすることにより「地」とのキャッチボールがスムーズになり、得られる情報の幅が広がるかもしれません。

当然その中には自らの心や考え方の視野が広がっていくことも含まれることでしょう。

 

またこれまで閉ざされていた地や自然とのキャッチボールが行われるということですから、もしそれまでこの物質偏重の社会で心が乱れていたとしたら心のバランスが取れ、また心が癒されてゆくということにも当然なっていくと考えられます。

要は森林浴か登山の簡易版みたいなものです。

 

最後に、これは宗教上の問題がある方もいらっしゃるので当然強制はいたしませんが、お住いの土地の氏神様をお祀りしているお宮様を折にふれて日ごろの感謝の気持ちをもって参拝されるのも宜しいかと思います(因みに自分の土地の氏神様を祀っているお宮様がわからないときは、神社本庁に問い合わせをすれば教えてくれると思いますしネットに載っている時もあります)。

 

続く