鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

B/N 2021.01.14 コロナは学びのチャンス? 緊急事態宣言(後半)

f:id:winds082012:20210214104934j:image

 

◎ 緊急事態宣言が出ました(後半)


今回の緊急事態宣言後のどこか冷静で落ち着いた人や街の雰囲気についての続きです。


まず最初に、飲食店の関係者をはじめこの宣言がダイレクトに直撃する方々は当然大変かと思います。
私も、近所に餃子がおいしい中華料理のお店があるのですが、何とか頑張っていただくようにお店の前を通るたびに心を痛めていますし、機会があれば引き続き利用するようにしています(一人で行き、注文以外無言ですが)。


で、本題の街中の様子に話題を移します。


前回と違い比較的街中にどこか冷静で落ち着いた雰囲気が感じられるのは、今回の緊急事態宣言が対象を上のような飲食店を中心とした限られた業種に絞った限定的な内容になっているということが関係していると思いますが、それと同時にある一定の人々の間にコロナに対する見極めのようなが出来てきたからではないかと思うのです。
つまり、決してコロナを甘く見ているわけではありませんが(というのは、大体のみなさんはマスク着用や無言、ソーシャルディスタンスの維持を守っています)、その反面この約1年コロナと付き合ってきて、コロナとともに生きていくしたたかなやり方や頃合いを各自無意識のうちに持ってきたからではないかと思うのです。


これは私自身についても、なんとなく感じるところです。
予防することは行う、が、やはり動かなくてならないことは動く、という頃合いみたいなものです。
従って、前回は様子がわからず金縛り状態であったところが、今回はどの程度までは動けそうか見えてきた、というところでしょうか。
これは決してコロナになれたとかコロナが怖くないとかいうことではなく(実際私もコロナにかかってしまうのは怖いです)、コロナの中で生きていく上で腹が座ったようなものが出来てきたからかもしれません。
このような腹が数多くの人にも無意識のうちに出来てきたのではないでしょうか。


一般の民衆というものは、大きな政治イベントのようなものがない限り、通常その声があまり表に出てこないものです。
今ではSNSがありますが、それでも出てくるのは極端な思想や意図を持つ少数の声の大きないわゆるノイジーマイノリティが中心です。
そのような中で、今回の街中の様子からうかがい知れる一般民衆の腹の中。
これは今回のコロナだけではなく、政治にしろ経済にしろ社会的出来事にしろ、自分たちが定めた防衛ラインを越えてきた何者かが襲来してきたとき、
こういった通常はおとなしくしている民衆の腹が座るという現象が起こるのかもしれません。
これからの活動やビジネスの中で、民衆の腹の中を探り尊重するということの大切さを、改めてしみじみと感じた次第であります。