鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

B/N 2021.01.28 風の時代 その3 アントロープス

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みずかめ座のイメージは以下の通りです。
「全人格的な原人アントローポスが、壺の水を魚の口に注いでいるモノ」
これは、心理学者のユングによれば、意識と無意識の連結となり、内にも外にも開かれたなにモノかが、この世にようやく表れてくる前兆と考えられるとのことです。
意識と無意識は統合されてゆくということを示しています。


これはどういうことかと言いますと、人間が認識する世界の外にある何者かであり同時に心の中心にあるものが、人の意識と無意識、光と闇、善と悪等のバランスをとる、その姿が現れてくる、あるいは人に感じられるようになってくる、ということのようです。
人が目に見えないものを「知る」時代になるということです。
しかもそれは人の外にも人の内側(心の中)等しく存在するものであり、結果人は自らの心の底と通じ「自ら知る」ということになるということなのです。


これは、これまでの人々が見えるモノのみ追い求め、その結果かえって見えないものに翻弄されるのとは対照的に、人々が見えるものと見えないものの両方の側面や価値を感じることが出来、それらをバランスよく制御していく姿です。
それと同時に、統合の時代ですから、自と他の境も薄れていくイメージになります。


それでは人の心の奥底には何があるのでしょうか。
上に書きましたみずがめ座のイメージから察するに、全人格的な原人アントロープスに通じているのです。
つまり「神のような何ものか」に通じているのです。
ただしこの神のようななにものかは、私達が神様として一般的にイメージする金運抜群のパワースポットの龍神様とか病が治る何々様と言ったような神様ではありません。
また、自らを信仰するものを守る全知全能の神エホバとも少し違うようです。


この神というか何者かは、私達の意識の及ぶ範囲の外にいるモノなのです。
中国に言う「タオ」のようなものです(恐らくタオはこのことを指していると思われます)。
そして、その何者かは私達の心の奥底にも通じているのです。
つまり、私達の心の中にもいるのです。
そして、私達が意識と無意識の狭間で乱れたときに、そのバランスをとるべく私達の心にイメージを浮かび上がらせるものなのです。


ですから、ちょっと矛盾した書き方になりますが、時として、仏様とも呼ばれ、神様とも呼ばれ、キリストの神様やマリヤ様とも呼ばれるモノなのです。


この何者かが人の心の中に復活してくる、これがみずかめ座のイメージなのです。


まさに心の時代ですが、これは心が支配するということではなく、これまで建前では心を念じつつ本音では唯物でかつ「自」のみで生きてきた人の精神の中に、文字通り「自」にも「他」にも開かれた心が蘇ってくるということなのです。


では、社会はどう変わってゆくのでしょうか?


続く