鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

人心が揺らぎ始めている!?(その1)

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昨日は私的に大きなニュースが2件ありました。

 

1件目は広島および長野の参院補選と北海道2区の衆院補選における自民3連敗です。

自民にしてみれば長野はもともと対立候補の羽田氏が強いので負けは織り込み済みであり、また北海道は不戦敗の様相を呈しており、勝負は広島ということであったかとも思います。

ただ広島も補選が自民前職河井氏の金がらみの不始末を原因としたもので、自民党にとってはもともと不利な情勢での選挙でありました。

とは言え保守王国の広島で議席を落としたということは、やはり自民党にとってかなりの逆風が吹いていたということになります。

 

安倍政権が発足してからこれまで政権や自民党にスキャンダルがあっても、それに対する国民の受け取り方はどこか無気力で他人事といった感じでありました。

または、見た目上自分に関係のないところで(本当は間接的に関係が大ありかと思いますが)どんな政治的社会的金銭的なスキャンダルがあっても、自分さえ良ければかまわない自分さえお金に困らなければかまわない、と言った拝金的刹那的な雰囲気に日本社会が覆われていた(もちろん国民全員が刹那的拝金的と言うわけではありませんが)、と言うべきかもしれません。

 

ところが今回はちょっと様相が異なりました。

何かこれまで眠っていた一部の人々が起きてきたみたいなのです。

しかもその中にはとても怒っている人もいるようです。

 

で、もう1件は非常事態宣言下での人出です。

正直、こちらの方が私にとって興味深かったです。

 

補選の方は、なんだかんだ言っても上で書きましたようにまだ3連敗する要素はもともとあるにはありました。

ですから私に中では、自民党が3連敗したからと言って庶民の中のマグマが沸騰しているとは言えないのではないかという、と言う感覚はあります。

 

ところが人出はいわば庶民の非常事態宣言に対するダイレクトな反抗的な反応です。

一種のサボタージュです。

 

お上のいうことを聞かなくなってきているのです。

もちろん、今後はマスコミを通じたいわゆる世論の締め付けが行われ、次第に人出は減少するかもしれませんが、ここで問題になるのは初めからは従順に従わなかったという事実であります。

 

考えられる理由は2つ。

1つは、補償の先が偏っているという思い、つまりGOTOなどに大金を出すぐらいなら、国民一人一人にもう一度金を出せということです。

この良し悪しは別として、コロナ対策と称して政権政党側が自らの支持母体に便宜を図って依怙贔屓をしているのではないかと言う疑惑が庶民の間に生じている、ということであります。

 

もう一つは、この非常事態宣言がオリンピック開催や近々来日予定のIOCバッハ会長への単なるアピールのために行われたのではないか、そのために庶民が不便な思いをしているのではないかという疑惑です。

 

私、このどちらも事実としてそこそこ当たっているのではないかと思います。

そして付け加えるに、これらの疑惑は私が想像するだけでなく、私の周りの普段政治などにあまり関心もなさそうな普通のおじさんおばさんも含めた複数の人(いわゆる庶民です)も半ば怒りながら言っているのです。

 

怖いですね。

普段はおとなしい普通のおじさんおばさんも、意外と見て内容で見ているのですね。

そして少し怒っているようです。

 

まるで、もの言わぬ庶民の地下にたまったマグマが、温泉卵が出来るぐらいに吹き出し始めているように思えるのですが。

 

この辺りもう少し掘り下げて考えて見たいと思います。

 

続く