鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

自然と人工のバランスについて六本木で感じたこと

昨日、久しぶりに東京の六本木にあるミッドタウンの公園(正式には東京都港区の檜町公園という名前の公園だそうです)に行ってきました。

 

ここ東京では今週に入って朝晩冷え込むようになってきましたので、公園のモミジが色づき始めていて(この公園は東京の都心で有数の紅葉の見ごろスポットではないかと私の中では秘かに思っている場所です)とても綺麗でした。

 

例年と変わらない紅葉のさまを見て、世間ではやれコロナだワクチンだオリンピックだ岸田総理だ選挙だとこれまで色々とせわしい年でしたが、そんな人間世界をよそに自然は今年もしっかりと息づいているのだなということを改めて感じ、私のような捻くれた心の持ち主でさえ洗われたような心地になりました(因みに檜町公園はかなり人工的に造られた公園ですので、「それでもその中で木々は自然の息づいた姿をしっかりと顕わしていた」という表現が正しいかもしれませんが)。

 

と思ってふと隣を見ると、何と人工のスケート場がオープンして男女の若者がきゃっきゃと楽しそうに滑っているではないですか。

公園はまだ晩秋の紅葉の途中だというのに、その隣で若者は早くも人工の冬の仕掛けによる遊びに興じているのです。

 

おまけにミッドタウンの中ではクリスマスソングが流れています。

 

なんだか私まで楽しい気分になって笑みがこぼれてしまい、これはこれで秋と冬の楽しい気分が一挙に味わえてアリかなと思いました。

 

ミッドタウンにおけるたわいもないひと時でしたが、自然と人間の作った人工物が何気なく共存して馴染んでいるという光景は、今後の人と自然が共生していく新しい仕組みを考える上での一つの鍵を示しているのではないかと感じました。

 

その鍵とは、「さり気なく無理なく」共存しているということです。

 

そうです、「さりげなく無理なく」共存しているということは、ことさら一部の声の大きい張り切り者が高い理想を掲げて共存していくべきということを喧伝したり他の人に強制することもなく、またそこで集う人々も施設も別にこれ見よがしな大仕掛けを施すわけでもなく(事実スケート場もただのそっけないスケート場です)、ただただ自然と人工物と人が溶け合っている、という姿です。

 

この無理のない姿こそが、これから目指すべき「共生」のカタチということになるのではないでしょうか。

 

そして、結局私のブログは「土地親和論」に行きついてしまうのであります。

 

 

(備考)

 

「土地親和論」を以下のように提示します。

 

「地と人は繋がっており一体です」

したがって、

「これからは、人はそれを自覚し、地に足を付け、地に感謝し、地を清め浄化し、また地から必要なものを豊かに恵んでもらい、地やその元である地球のありとあらゆる生命やモノ・コトと助け合いながら、また人々も助け合いながら生きていくという哲学を基盤として、新しい社会やコミュニティを皆で知恵や工夫や情報を出し合い創っていきましょう」