鈴木 優 土地親和論

鈴木優は、「土地親和論」を提唱し次世代における新しい社会創造のためには「地と人が一体であること」を実感することの大切さを説く。不動産鑑定士。不動産コンサルタント。

「人の子である」専門家を信じ込むという落とし穴とその後にくる情報開示(中編)

前回のブログの続きになります。

 

前回のブログではコロナや不動産の事例を上げながら、いわゆる専門家と言えども「人の子」、従って専門家の言うことを鵜呑みにすると思わぬ落とし穴に嵌る恐れがあることについて書きました。

 

今回のブログは、またワクチンの話しに戻ることから始めます。

 

お医者さんは医学の「専門家」です。

当然今回のコロナやワクチン接種に関しては、専門家として素晴らしいアドバイスを与えてくれることを期待されていますし、また実際日本人はお医者さんに対する信頼性は高く、ワクチン接種などではテレビに出てくる専門家やかかりつけのお医者さんのアドバイスに疑いもなく従っている人も多いようです。

 

しかし、です。

これまでの経緯を見てみると、実際はかかりつけのお医者さんがそもそも免疫などは専門外で単に地元の医師会のガイドラインに沿って動いているだけであったり、またテレビに出てくる専門家がそもそも何某かの利害関係のある立場や方向性を持った人たちに偏っている可能性はあったりと、いわゆる「外部からくる影響」のもと忖度された行動や言動を取っている「専門家」も少なくないのではないでしょうか。

 

しかしそのような「専門家」でも、一般の人たちに説明する時は「なんでもわかっていて、自分の利害を顧みず社会正義のために身も心も捧げている清廉潔癖な大聖人」というように見えてしまうことが、「専門家」という衣に包まれているが故に意外と頻繁に起こってしまうものなのです。

 

実はこの現象が現在のピラミッド構造を持つ「物質偏重」な価値観社会の一つの大きな盲点なのです。

具体的に言えば、科学的、社会的、合理的に構築された資格を保持するこれまた科学的な権威に守られた各分野の知識見識的に頂点の領域に立つ「専門家」と言われる人が、常に理論的かつ聖人的に動くわけではないというわけです。

 

つまり物質偏重的価値観で作られた現代の諸々の専門家制度においては、人々も心が無い機械のように合理的に動く(また通常専門家つまり資格保持者はそのように動かなければならないという規定が法律的にされています)ということが前提となってその基本部分が造られてきていることが多いですが、実際にはその中のプレーヤーは生身の人間であって常に合理的に動けるわけではない、という限界があるということです。

 

ところで、これからコロナやワクチンについては徐々に「情報開示」が進んでいくということは、現状の流れを見れば既定の路線になっているかに思えます。

 

この情報開示の過程で上で言った近代的な物質偏重価値観の限界が、「医療の専門家による人間臭い理由によるその信頼に対する期待外れの行動の露見」というカタチで人々に突きつけられることになろうかと思います。

 

恐らくこの情報開示は多くの人の価値観に大きな影響を与えると思われます。

そしてその現実の中で来年以降、人は目に見える物質的な価値観を指標として行動する機械ではない、人には目に見えない抽象的な「情」というものも必要である、という至極当たり前の「常識」の必要性が改めて社会的にクローズアップされてくることになろうかと思います。

 

更にその動きは我ら不動産の世界にも当然波及してくるということです。

 

これが、私は「土地親和論」を提唱する一つの理由にもなっているわけですが。

 

では、もし「専門家」の意見が期待するような役に立たないとすると、どうしたらいいのでしょうか。

そして「情」はどのようなカタチでクローズアップされるのでしょうか。

 

続く

 

(備考)

 

「土地親和論」を以下のように提示します。

 

「地と人は繋がっており一体です」

したがって、

「これからは、人はそれを自覚し、地に足を付け、地に感謝し、地を清め浄化し、また地から必要なものを豊かに恵んでもらい、地やその元である地球のありとあらゆる生命やモノ・コトと助け合いながら、また人々も助け合いながら生きていくという哲学を基盤として、新しい社会やコミュニティを皆で知恵や工夫や情報を出し合い創っていきましょう」